伯父の残した日記に残っている品物で『星煙管』というものがある。
硝子の容器に星屑を入れて、アルコールランプ等で炙ってやると星屑が気化する。それを硝子の容器から出ている吸い口から吸うと宇宙が現れるというものらしい。麻薬かとも思うが、石が気化するなんていう麻薬の話は聞いた事が無いで決めつけるわけにもいかないだろう。
伯父の日記によると、確かに吸い始めてしばらくすると煙の中から青緑の土星のような星が現れ、伯父の頭の周りを公転しはじめたそうだ。いびつな形の衛星も数個確認出来たそうだ。頭に流星がパラパラ落ちてきたりもしたらしい。目の前をゆっくりと土星が通過していくときは、つんと薬臭い様な匂いがしたそうだ。
是非僕もそいつを見てみたい。
けれども、伝手をたよったり、ネットからそれらしきものを見つけると辞書を片手にメールを送って確かめてみたりはしたのだけれど、現物が手に入るという話はどこからも入ってこないので、いい加減星屑や星煙管に関してはあきらめかけていたのだ。
ところが昨年の暮れクリスマス、ドイツ人の友人、アルベルト・ハインリヒから小包が届いた。
中に入っていたのが上の写真の品物だ。まさに星屑、Star Seedの缶だ。表面は相当ダメージを受けてはいるが、デザインや写真が使われている事からそう古いものでもなさそうだ。
どうもアメリカっぽいパッケージデザインなのだけれど、あちらの方から星屑に関する話が入ってきたことは今まで無かったので、少し方向を変えて、英語圏にも力を入れるべきなのかもしれない。希少なものは金の有る方に流れてゆくものだし。
実は知り合いの細工師である、タミイ君に星煙管の復元をお願いしたところだ。
実物がどのようなものか判らないので、使い方からタミイ君に想像で作ってもらうしかないのだけれど、どちらかというとそういった作業の方が楽しいのだろう、タミイ君は喜んで引き受けてくれた。
実は、先ほどでき上がったという知らせを受けたところなのだ。
ラフロイグの10年、ソーダは外に出して冷やしてある。チーズはまだ出したくないのだけれど、きっと欲しがるだろうな。
タミイ版星煙管については、またお知らせしようと思う。












[...] こいつはまじめに星屑を探さなくちゃならないな。 [...]