療養中読書 その2

12月 29th, 2007 .

虎口からの脱出 – 景山民夫

昭和初期、張作霖爆殺事件を題材にした冒険活劇。
数カ国語をあやつり、格闘技にも長け、武器の才能もばっちりという西真一郎が大活躍をする話。かわいい女の子を助けます。
景山民夫さんには、もっともっとこういう小説を書いて欲しかった。テレビ局を舞台にしたトラブルバスターシリーズや、数編のホラー小説も好きなのだけれど、どちらにしろもう新作は読めないのだ。景山民夫さんと同じように、もっともっと書いて欲しかった中島らもさんも居なくなってしまった。

話は飛ぶのだけれど、昭和初期を舞台にした活劇といえば、高橋葉介さんの夢幻紳士 冒険活劇篇もおすすめしたい。最近は怪奇編系の夢幻魔実也にしか会っていないのだけれど、冒険活劇篇の魔実也君は元気なんだろうか。
僕としては父である夢幻狂四郎が登場したあたりの雰囲気が好きなのだけれど、それから随分変わったからなぁ。スラップスティックなのは良いのだけれど、夢幻狂四郎がまるまるとしちゃったのは残念、ダンディーな親父でいて欲しかった。
なんだ…21世紀になってからは描かれてないのだな。

活劇では無いものの、怪奇篇や幻想篇なんかもやはり時期的には昭和初期あたりなのだろう。あの時代の「何でも有り」な感じの、胡散臭さは一体何なのだろう?やはり国自体が胡散臭い事をやっていたからなのか。
判っているのに口に出さない、口に出すと魔法が解けてしまうというような朧な雰囲気が感じられる様な気がするのだけれど、同じような事がバブルの頃にも言えるかもしれない。いや、今思いついたのだけれど。

しかし、昭和初期の雑多なテイストに対して、バブル期のそれがどうも今になってみると薄っぺらな感じがするのは、ネクラなどといって暗いモノはすなわちダメという雰囲気だったからなんじゃないかと思うのだけれどどうだろう。
バブル期だって実はそれなりに雑多なモノも入ってきていて1980年代サブカルチャーなんてのはまさに僕の好んだ方面だったので、一概にそうとは言えないのだよな。いや、少数派であったことは間違いないのだが…。実際、サブカルなんて暗いんじゃない?なんて言われてたもの…。

僕のバブル期の思い出などはどうでもいいのだ。ともあれ、景山民夫さんの虎口からの脱出は面白いので是非。

神林長平さんの「敵は海賊 海賊版」「敵は海賊 海賊たちの憂鬱」が古本屋で100円で売られていて、いたたまれなくなって持ってるのに買ってしまった…。
明智抄さんの漫画が100円で売られている時も持ってるのに買ってしまう…。

Leave a Reply