友達にもらった流星袋。
何を入れようかと思っている。久しぶりにパミール宝石店にでも行ってみるか。
サーカスの演目がすべて終わった後の団長の口上。団長が首からぶら下げているのは手回し式のオルガンだ。
観客が注視する中、団長はオルガンのハンドルを回し始める。三拍子のリズムの音楽に合わせて団長が歌い始めた。
団長のオルガンとぴらぴらと飛ぶ蝙蝠に合わせて、子供たちが踊り出した。
子供たちの踊りに合わせて蝙蝠もさらに数を増す。オルガンに加えて、団員の鳴らす音楽も。
楽しかったサーカスも終わり、ダンスも楽しんで家路につく観客たち。
そのうちの何人かは気がついたのかもしれない。ふと視界を横切る黒い影。蝙蝠だ。もうサーカスは終わったのに。ダンスも終わったのに。いつまでもいつまでも蝙蝠はついてくる…。
『蝙蝠オルガンの唄』
オレンジの歪んだ 満月をバックに飛ぶよ
ぴらぴらぴらぴらら ぴらら 蝙蝠
月影を浴びながら ハンドルを回せば飛ぶよ
ぴらぴらぴらぴらら ぴらら 蝙蝠
ちょっとだけ 照れながら
蝙蝠と一緒に ららら 踊ろう
帰り道の後ろを どこまでもついてくるよ
ぴらぴらぴらぴらら ついてくる 蝙蝠
蝙蝠オルガンの唄 カラオケ(koumori_karaoke.mp3)
蝙蝠オルガンの唄 ボーカルメロディ入り(koumori_vocal.mp3)
上のローラーからパンチングされた楽譜(?)が入って、全面の穴から蝙蝠が出てくるのだろう
造形家のタミイくんがやってきたのは昨日の夜のことだ。
珍しく随分時間がかかったねぇと言うと
「いやぁ、頼まれてないものまで作っちゃって」と頭をかいた。 このへんがタミイくんの素敵なところだ。
「で、何を作ったの?」という僕の問いに答えてまず出してくれたのかこれだ。
星屑を気化させるために、星煙管を温めるためのガスバーナーだ。さすがタミイ君!アルコオルランプは古いものが有ったのだけれど、こっちのほうが断然洒落ている。
ライター用のガスを裏から注入出来るようになっている。火力調節用のつまみはやけどをしないようにと本体から離れたところにあるのだけれど、本体のそこの部分が比重の重たい金属で出来ている様で、ずっしりと安定している。点火はライターやマッチを使ってくれとのこと。
こちらは別の写真。タミイ君が撮ったもの質感が少し違っている。
次に出てきたのがこれ。
星煙管を熱している間、若干熱くなるということで星煙管本体をつかむためのやっとこ? かな?
中に意外に強力なバネが仕掛けてあるようで、開くのに少し力がいるのだけれど、一度はさんでしまうとまず大丈夫とのこと。
そして星煙管。
屈折率の高めのガラスを使ってくれたそうだ。
実際にどう使われていたのか判らないので、ガラス部分が熱くて持てないようでは仕方ないということで、木製の台も作ってくれた。
キャップ部分は銅で、内側にはガラス部分の縁と当ところにはコルクが貼ってある。パイプは真鍮だそうだ。
吸い口とパイプのつなぎ目はカプラになっていて、付け替えが可能。掃除も楽だ。写真のぎざぎざになっている所を下に引くと、簡単に取り外せる。取り付けるときはカチッというまで押し込めばいい。
こいつはまじめに星屑を探さなくちゃならないな。
タミイ君に、報酬について尋ねると、お金はいいかららあるものを譲ってくれと言われた。
前々から、タミイ君が狙ってたのは知っていたのだけれど…。
仕方ない、色違いでふたつあるので、ひとつを譲ることにしよう。そいつについてはまた次の機会に。
でも、両方とも気に入ってるんだよなぁ…。
伯父の残した日記に残っている品物で『星煙管』というものがある。
硝子の容器に星屑を入れて、アルコールランプ等で炙ってやると星屑が気化する。それを硝子の容器から出ている吸い口から吸うと宇宙が現れるというものらしい。麻薬かとも思うが、石が気化するなんていう麻薬の話は聞いた事が無いで決めつけるわけにもいかないだろう。
伯父の日記によると、確かに吸い始めてしばらくすると煙の中から青緑の土星のような星が現れ、伯父の頭の周りを公転しはじめたそうだ。いびつな形の衛星も数個確認出来たそうだ。頭に流星がパラパラ落ちてきたりもしたらしい。目の前をゆっくりと土星が通過していくときは、つんと薬臭い様な匂いがしたそうだ。
是非僕もそいつを見てみたい。
けれども、伝手をたよったり、ネットからそれらしきものを見つけると辞書を片手にメールを送って確かめてみたりはしたのだけれど、現物が手に入るという話はどこからも入ってこないので、いい加減星屑や星煙管に関してはあきらめかけていたのだ。
ところが昨年の暮れクリスマス、ドイツ人の友人、アルベルト・ハインリヒから小包が届いた。
中に入っていたのが上の写真の品物だ。まさに星屑、Star Seedの缶だ。表面は相当ダメージを受けてはいるが、デザインや写真が使われている事からそう古いものでもなさそうだ。
どうもアメリカっぽいパッケージデザインなのだけれど、あちらの方から星屑に関する話が入ってきたことは今まで無かったので、少し方向を変えて、英語圏にも力を入れるべきなのかもしれない。希少なものは金の有る方に流れてゆくものだし。
実は知り合いの細工師である、タミイ君に星煙管の復元をお願いしたところだ。
実物がどのようなものか判らないので、使い方からタミイ君に想像で作ってもらうしかないのだけれど、どちらかというとそういった作業の方が楽しいのだろう、タミイ君は喜んで引き受けてくれた。
実は、先ほどでき上がったという知らせを受けたところなのだ。
ラフロイグの10年、ソーダは外に出して冷やしてある。チーズはまだ出したくないのだけれど、きっと欲しがるだろうな。
タミイ版星煙管については、またお知らせしようと思う。
倶楽部の依子さんから聞いた話だ。
依子さん自身、依子さんの友達から聞いた話だそうだ。月と野良犬の話である。
月が野良犬に話をもちかけていた。
「ねぇ、野良犬。力が欲しくないかい?」
「どんな?」
「わたしはね、常々思っているんだが、きみたち野良犬は不当ないわれのない差別を受けていると思うんだがどうだろう?」
「……….」
「だまっているね。うんうん。やっぱりきみもそう思っているんだねぇ」
「そんなことはない。」
「いや、わたしにまでそんな風に云うことは無いよ。なにしろわたしはきみの味方なんだから。」
「信じられんな。月の言うことは信じるなという格言を知っているか?」
「あはは。そんな格言は知らないね。わたしほど真実を告げるものをわたしは知らない。まぁ、聞けよ。きみには助けが必要だ。そうだろ?」
「ぼくは、誰の助けもいらないし、欲しいとも思わないよ。」
「ああら、あら、どうやら一匹狼にでもなったつもりらしい。勘違いしちゃいないかい?きみと狼じゃそれこそ月とスッポン野良犬と狼じゃ大違いだ。語感からして違うじゃないか。一匹狼と一匹野良犬。ううん。違い過ぎだ。怒らないでくれよ。それこそ、それこそがきみたちが不当な差別を受けているという証拠だと思わないか?」
「馬鹿にしているのか?」
「どうしたら解ってもらえるのかな?わたしは、そういう不幸な立場にいるきみに力を与えたいなと思っただけなんだがね。」
「ぼくにはどうしてもあなたが信じられないよ。何を企んでいるんだ?」
「慈悲の心だと言っても信じてもらえないんだろうな。それこそが真実なんだが。」
「だいたい、どうやって力を与えるというんだ?」
「お、少しは話を聞いてくれる気になったのかな?ここにある契約書にサインして、この甘いリキュールを一口飲んでくれればそれでオッケーって具合の簡単な事なんだ。どうだい?試してみるかい?」
「それで、それだけで本当に僕たちに力が?」
「そう、それだけだ。月の光に誓ってそれだけだよ。どうだい?」
野良犬は考えに考えて考えた末、月の申し出を受けることにしました。本当に簡単な事でしたし。
野良犬は月の機嫌が変わらない様、慇懃に言いました。
「わかった。疑って悪かった。きっとあなたの言うことは本当なんだろう。暗い夜道を歩くぼくらの足下をいつも照らしてくれたあなたの光には感謝しているし、誰かがあなたの言うことはうそっぱちだって言っても、それを信用なんかしちゃいけなかったんだ。あなたと僕らはいつも一緒に居た。それを忘れちゃいけなかったんだ。すまなかったよ。どうかぼくに力を与えて下さい。」
月はにっこりと笑うと手にした青いリキュール入りの瓶を床に落とした。カシャンと音がして瓶は割れて床にシミを作った。そして、契約書を手に取ると一気にやぶり宙にばらまいた。
「なにをするんです!」
「いやぁ、すまなかった野良犬。今気付いたんだけど、野良犬はやっぱり野良犬だったよ。わたしの力を持ってしても、きみたちに力を与えてやることなんかは到底無理だというわけだ。悪く思わないでくれよね。それじゃあ、もうそろそろ昇らなくちゃならない時間だから、これで失礼するよ。」
それから野良犬はひねくれてしまった。野良犬が月に向かって吠えるのは恨みや文句を言っているのだ。
「ねぇ、ヒツジさん、どう思う?」
依子さんはぼくにこう聞くのだが、ぼくはどう答えていいのか解らず、ただ変な顔をしているしかなかった。
特に教訓が有るわけでは無いし、野良犬がなんで簡単に月の言うことを信じたのかもわからない。強いて言うならやはり月の言うことなんか信じちゃいけないという事なんだろう。僕がそう言うと、依子さんは
「あたしは月ってそんなに悪いやつじゃ無いと思うんだけど…」と少し照れたように頬を赤くして言った。
依子さん、もしかしたら昔月とおつきあいしていた事があったのかしら。
倶楽部からの帰り道、僕の背中には満月が冷たい光をなげかけていた。僕の前に有る月の光で出来た僕の影がなんだか僕を笑っているような気がした。なぜだか僕が野良犬だと言われている気がした。
僕は振り返ると満月に向かって、どこかの誰かみたいに手をピストルにしてパンと撃ってみた。月は落ちもせず、月が怒って追いかけても来なかった。
「ちぇっ、つまんない。」
こういう夜は、酒でも飲んで寝てしまうにかぎるのだ。

昨日のテレビ番組で大槻教授がアポロが月に行った事を信じていないというような事を言っていた。その理由は「月の石」って言われているものが地球の岩石となんら変わりないものだったからなんだそうだ。
月の起源として今言われているものからすると、同じものでおかしくないのじゃないかとも思うが、その起源自体が月の石と地球の石が同じだという事から考えられたものなのかもしれず…。
月の起源についてはこちらがやさしく解説してくれているのでみてみるといいと思う。
実は僕もアポロが月に行っていないという説には賛成なのだ。
というか、その方が面白いと(笑) それだけなんですどね。
じゃあ実際の月はどんなものなのかっていうと
そりゃブリキでできてて、時々降りてきては…でしょ?
新しい月と太陽系の起源論
最近は聴く音楽がエレクトロニカだったりフォークトロニカだったりしていたり、DSでMS-10が動いたりで鍵盤がいじりたくなってきた。
けれどもGaragebandを立ち上げる気持ちにはなかなかなれなくて…。
で、シンセサイザーを妄想してみた。
1970年代風のプラスチックな筐体。
2系列のオシレーター。
凄いのが動画を独自に解析(どういう解析なのかは、今は言えない)して、そいつをEffectとして使えるというところだろう。使ってみると判るのだが、トリッキーで使いどころが難しそう…。
上の画像のモニタに映っているのは、1950年代のアニメ『ジョバンニの冒険』の一場面だ。
叔父が遺してくれた、元骨董品店に住みはじめてひと月と少し。
特に何をするでもなく、倉庫の中のガジェットを眺めて暮らしている。
これは獏式夢見台。
説明書によると、真空管から出たアンテナ(?)から出る電波で、良い夢、悪夢どちらでも見る事が出来るものらしい。
使い方はシンプルで、頭から1m以内に設置して、スイッチをオンに、あとはダイヤルで良い夢を見たいのか、悪夢をみたいのかを調節するだけ。
そうそう、先日、手紙を出していた依子さんが訪ねてきてくれた。
結婚して妊娠中だそうだ。
あの時などと言うつもりは無いのだけれど、がっかりする。
結婚相手は、市役所の区画管理課でデスクワークをやっている人だそうだ。笑顔が少し柔らかくなったように思える。良いことだ。というしかないだろ?
ヴォイニッチ手稿。時々眺めて楽しんでいる本。
コチラで全てを閲覧する事が出来る。
The Most Mysterious Manuscript in the World
http://www.voynich.com/
X51.ORG : 解読不能の書 ヴォイニッチ手稿の謎
http://x51.org/x/03/10/1142.php
X51.ORG : 解読不能の書 ヴォイニッチ手稿はデタラメか (1)
http://x51.org/x/03/12/2302.php
X51.ORG : 解読不能の書 ヴォイニッチ手稿はデタラメか (2)
http://x51.org/x/04/06/2247.php
僕としては、ヴォイニッチ手稿がデタラメなのか、それとも暗号によって僕達が知らない何かについての真理が書かれたものなのか、ということはどうでもいい。
どちらでも良いのだけれど、本当は、エドワード・ケリーによる、ルドルフ二世から金をぶんどるための捏造というしろものであってくれたほうが楽しい。
何も無いところから、これだけの文章(文字列?)と図像を創造する事が出来る、その心に感動したい。
さて、この円盤はもとは何かの機械の一部で、針の指し示す位置で「何か」がわかるといようなものだったと思われる。 右に月を掲げた女性、左に星を掲げたヴォイニッチ手稿に描かれた女性にとても良く似ている人物が描かれており、女性の間、円盤の中心に時計のように針が有る。針の指し示すところには月の満ち欠けが有り、その上には土星が描かれている。針の下には読めない文字列が書かれているが、ヴォイニッチ手稿からの引用だと思われる。
売れなかった骨董のひとつなのだけれど、この半月、家を整理しているうちに、こういったものがいくつか出てきた。あれこれ想像をふくらませているうちに1日が過ぎてしまうという贅沢な日々を過ごしている。
たまに外に出ても、知り合いに出会う事がまだ無いので少し寂しくなってきた。
近いうちに、手紙でも出してみようと思っている。とりあえずは依子さんに。