村上春樹を読む

12月 3rd, 2007 .

 まだ僕一人だけのBlackCometClub。

 古道具屋から6人は座れる大きなテーブルを買ってきた。足が一本ガタガタになっていたので安く手に入れる事が出来た。緩んでいる部分にくさびを打ってやるとなんとか安定した。それでも少し足が浮いていたので床との間に新聞紙をたたんで詰め込む。

 椅子は骨董屋時代に売れ残ったデザインがばらばらなものが四脚有るのでとりあえずはそれで我慢しよう。

 椅子に座り自分をリセットしたいときにいつも読んでいた村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読み始める。

 本を読んでいるうちに雨になった。 戸棚からアードベッグの10年を出し、ソーダで割って飲み始める。
 子供の頃、少し風邪気味になると近所の小児科医に駆け込みルゴールで咽を焼いてもらっていた僕にとってこの酒との出会いは衝撃的だった。

 飲みながら「やみくろ」の事を考える。やみくろの生殖について。やみくろの娯楽について。やみくろの哀しみについて。 ピンクが似合う綺麗に太った女の子の様に綺麗に太ったインド料理屋の姉妹の事を思い出す。 僕が失ってしまったものと、それを取り戻す方法について考えてみる。そして、「それを取り戻す方法」と声に出してみる。村上春樹の小説を読むと、村上春樹的な事をしてみたくなるものなのだ。

 ボブ・ディランとThe BeatlesをiTunesのプレイリストに入れてシャッフル。

歯車工場倒産

11月 30th, 2007 .

勤めていた歯車工場が倒産してしまった。

やはりマニア相手の仕事は一件あたりの金額は大きいが波が有る。金額は大きくても、儲けがほとんど無いということも少なくなかったのだろう。なんとかしのいでいた社長の力もこれまでということか…。

これからどうしようと空を仰ぐと冬の青空。
幸い叔父が残してくれた骨董店の跡と住居が一緒になった家は有るので住むところには困らないし、少しだけれど貯えも有る。
しばらくゆっくりしてみよう。何かやりたいことが見つかるかもしれない。

とりあえず、家に戻り骨董店跡の掃除を始めた。
長い間使っていなかったので埃が積もっている。そこに二階への階段から続く僕の足跡がついているだけだ。猫のデネブとソルの足跡はたくさんついているけれど。

午後一杯を使ってやっと床掃除が終わった。冬の夕方ははやい。
外に出るともう真っ暗だった。月が明るい。

歯車工場で社長の目を盗んで造ったプレートがひとつある。
そのプレートを入り口のドアにかけてみる。
思った通りなかなか似合っている。

今日からここをBlack Comet Clubということにしよう。